開発ストーリー
心を込めて手書きすることの素晴らしさ、日本の和文字の持つ美しさ。文字を書く機会そのものが減ってしまった今だからこそ、もう一度興味を持っていただきたい。そんな思いから、COCOIRO(ココイロ)の企画はスタートしました。商品企画担当者にお話をうかがいました。
筆文字や筆ぺんは難しい?
- 日本の文字は美しい。筆ぺんメーカーとしてこだわったのったは、和文字の特徴である収(終)筆「とめ・はね・はらい」を表現できるペンであること。でも、筆文字や筆ぺんには、「難しい」「限られた用途でしか使わない」といったイメージがあります。
弾力のある芯先が特徴
- 担当者
- 筆ぺんの持つマイナスなイメージを払拭すべく、サインペン感覚で日常のあらゆる場面で気軽に使え、おしゃれ雑貨のように楽しい気分になれる新感覚のペンを目指しました。ターゲットは、社会経験のある女性。まずは手にとっていただきたい。そのためには、女性の心を掴む、おしゃれなデザインでなければならないと思ったのです。
うるおう、弾む、伝わる。新感覚のレターペン
うるおう、弾む、伝わる。まるでスキンケア商品のようなキャッチコピーを背負うCOCOIRO。 手にとるとココロがホッとうるおう。ペンを走らせると芯先の弾力にココロが弾む。しなやかな筆記線は書く人の気持ちをそのまま伝える。今までの筆ぺんとは違う、サインペンやボールペンでもない、新感覚のレターペンCOCOIRO誕生。
- 担当者
- これまでの筆ぺんは、いかにも和風な重厚感あるデザインが多かったのですが、そのビジュアルが女性の皆さんを敬遠させてしまうのではないかと。そこで、和のイメージを損なわず、それでいて雑貨のような、カジュアルなペンを目指しました。本体カラーは、和のイメージと懐かしさを併せ持ったパステルカラーを基調に展開することに。
- 手にした時のフィット感にもこだわり、何度も試作を重ね、現在の丸みを帯びた流線型のフォルムを実現しました。当社の従来商品にないデザインだったので、懸念する声もあったのですが、説得を繰り返し、企画当初のコンセプトを、ほぼ実現できたと想います。
本体は、リフィルより少し短く、丸みを帯びたアイスキャンディーのようなフォルム
自由に組み合わせできる。カスタマイズが楽しい
COCOIROは開発当初から、本体とインクリフィルを完全に別売りする展開を構想していました。自分でカスタマイズすると、より愛着が沸いてきます。
- 担当者
- より気軽に使って頂くために、シチュエーションによって変えることができる、使える黒以外のインク色を増やすよう提案しました。筆ぺんメーカーとして長年培ったノウハウを生かし、弾力のある芯先と一体化したリフィルに仕上げました。
白葡萄×ロイヤルブルーの組み合わせ。本体とリフィルで自由な組み合わせができる。
進化するCOCOIRO
使う人の気分で本体とインクの組み合わせを自由に選んで欲しい。そんな思いから、「気持ち(こころ)の色」→「COCOIRO (ココイロ)」というネーミングが決定。発売後の嬉しい反響。COCOIROのこれから…
- 担当者
- 実は当初、10色のパステルカラー本体で完結する予定でしたが、多くの声をいただき、柄入りのシリーズ、男性をターゲットにモノトーン調のシリーズを追加しました。今では、本体16色、インクリフィル12色までになっています。さらに、2012年、基本の極細ブラックリフィルがはじめからセットされた一体型バージョンが登場。「和文字(日本語)を書くためのサインペン」としても広く知ってもらえるよう、パッケージにも工夫をこらしました。
- おかげさまで、第20回日本文具大賞優秀賞をいただいたり、様々なメディアに取り上げていただいいたりと嬉しい反響が続いています。今後も皆さまの声に耳を傾け、さらなるバリエーションを検討していきたいです。
「女性の方には夢苺や花ひすいなど明るいパステルカラーが人気。男性には秋和栗や漆黒などダークカラーがおすすめです」と担当者。ご本人は、元気の出る鮮やかな色が好みだそう。COCOIROには、そんな担当者のモノ作りへの情熱が詰まっています。
2016年10月、上位クラスのCOCOIRO SUPERIOR LINEが登場。こちらは従来のキュートなココイロとはひと味ちがった、シックで安定感のあるデザインです。手書きの楽しさをもっともっと皆様に知ってもらうために、これからも頑張ります!
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